古処山に登る

ひさしぶりに山に登った。

レジャーとはそもそも縁が薄いけれど、登山は大好きだ。すこぶる健康的だし、早起きとかお弁当という言葉がセットになっているところも心躍る。

古処山は、福岡県の朝倉市と嘉麻市にまたがる山で、秋月城からほど近いところにある。古処山っていう山の名まえも、しぶくて秋の登山にはぴったり。

秋月ということもあり、紅葉しているシーズンに行きたかったのだけれど、はやく登りたくて、急いて計画を立てて、さっさと実行してしまった。

アルバイト先の上司と、その仲良しの建築家と、3人でのぼった。

古処山の標高は859.5mで、おそらくこんなに高い山に登ったのは人生ではじめてだった。といっても五合目からだったので、山頂まで2時間とかからなかったが、それでもルートを間違えて、300メートルくらい険しい崖をのぼったり降りたりして、「ああ、ひとってこんなふうに遭難するんだな」と学習した。そういえば、おととしに、行き当たりばったりでのぼった篠栗のナントカ山でも、下山の途中に日が暮れてしまって、心底こわい思いをしたなぁとおもいだした。

古処山はツゲの原生林で有名なようで、じいっと目を凝らして樹齢の長そうな木を探したけれど、いまいちどの木がツゲなのかも判別できなかった。わたしは、もはや自慢できるくらいに植物の知識が皆無だ。

 

蜂だらけの山頂で、お弁当を食べて、ポットに淹れてきたコーヒーとお菓子でお茶をした。ちゃんと。

下山後は、温泉へ入って、家に帰って水炊きをたらふく食べた。それで3時まで愛憎うずまく大富豪をくり広げた。(もちろん、わたしのひとり勝ちでした)。